ゴキブログ一覧
2007 .12.28
ゴキブリおもちゃ
早いもので,新しい年がもうそこまで来ている.
見に来て頂いた方,誠に有り難うございました.
今年最後は「ゴキブリのおもちゃ」をご紹介.
と言っても3種しかありません.
左のはゼンマイが付いており,走る構造になっているが開けていない.
売っていないですね.
ムカデやクモなどはあるのですが.
人気の無い生き物ですから,イタズラ用に販売されているだけです.
変な店に行ったらいつも探すのですが,もう何年も新しい物は見てないです.
見つけたら買っておかないと後悔します.
それでは 来年もよろしくお願い致します.
2007 .12.27
伊東でのゴキブリ採集
韓国に続いて今度は静岡県伊東市に研修で行ってきた.
となればここでもやる事は一つ,ゴキブリ探し.
で結果は,マリーナの廃材下でクロゴキ1齢幼虫2匹.
公園内廃材置き場でモリチャバネゴキブリ6匹.
ババヤスデ幼体(キシャヤスデ??)を3匹.
ヒナカマキリ♀成虫1匹.
日本に生息しているカマキリは全て卵越冬だと思っていたが,
本種は成虫で越冬するのであろうか?(成虫越冬発見事例もあるようだ)
しかも,採集後加温して餌をやっていたら,卵を産んだではないか!
それにしても小さい.
最初,卵嚢ではなく糞かなにかかと思った.
カマキリの事は詳しくないので,どなたか教えて下さい.
2007 .12.26
イエゴキブリ卵鞘
ゴキブリ科の私が所有している種の卵鞘を並べてみた.
一番上がイエゴキブリである.
サイズ的にはウルシやトビイロに似ており,
違いとしては,わずかに反り返っている所だろうか.
卵鞘の形態による種の同定は,データがあればかなりの精度で可能である事がわかる.
2007 .12.25
イエゴキブリ幼虫
イエゴキブリの幼虫は終齢に近くなると,親と同じ様な白と黒のハッキリとした模様になるが,中齢以前は赤茶色の単一色で,イエゴキの特徴はあまり現れていない.
現在飼育している群れには幼虫がいなくなってしまい,もう少し詳しくやろうと思ったが,これ以上出来なかった.
1齢幼虫.
クロゴキブリやトビイロゴキブリのような白いラインは入らない.
あまりにもピンボケのため,拡大しなかった.
幼虫が産まれたら,再度紹介する.
2007 .12.21
イエゴキブリ 翅
イエゴキブリの特徴として,成虫になっても雌雄両性とも翅が退化して目立たない事であろう.
昆虫の翅は中胸に前翅,後胸に後翅が発達する.
イエゴキブリは中胸に前翅のみ小さく付属し,後翅は肉眼では確認できない.
翅の小型化(退化?)ゴキブリでは普通に見られる形態であるが,
ゴキブリ科の中では異色な存在である.
2007 .12.20
イエゴキブリ背面の目玉模様
中胸背面の写真である.
眼があり,鼻があり,前髪があるように見えないだろうか.
黒と白のコントラスト.
実はこの白いところは外骨格が透明で,
中の体液や組織が透けて見えているのである.
白くミミズのような形の塊は脂肪らしい.
従って乾燥標本にしてしまうと,この部分の色がくすんできて,
生きていた頃の美しさを失ってしまう.
2007 .12.19
イエゴキブリ 腹端部雌雄の違い
雌雄の腹端部を拡大した.
上が雄の腹端部背面,下が♀腹端部背面.
雄成虫には尾突起があり,♀成虫にはない.
尾肢も他の同形のゴキブリに比べ小さい.
♀の肛上板はマダラ模様があり,雄には大半が透明感のある黄褐色.
腹面を見ると♂♀の見分けは簡単である.
左が♂,右が♀.
♂は腹節が9節有り,雌は7節(見かけ上).
2007 .12.18
イエゴキブリ成虫
イエゴキブリ Neostylopyga rhombifolia (Stoll)
ゴキブリ科イエゴキブリ属.
Family Blattidae
Genus Neostylopyga Shelford
日本にはイエゴキブリ属は本種しか生息していない.
海外を見渡すと・・・・やはり見あたらない.
だいぶ前に登場したが,もう少し詳細を見てみたい.
本種の分布は奄美大島,与論島,沖縄本島,宮古島,石垣島などの南の島の限られた場所での発見で,現在でも生息しているかはよく判らない.
現地でも非常に発見が困難な種と聞いている.
前回も書いたが,他の大型ゴキブリ(ワモンやクロ等)に比べると骨格がもろいようで,簡単に肢が取れてしまう.
また,フラッシュをたいて撮影した影響もあるが,大変色白で温室育ちのか弱きゴキブリに見える.
それ故,他の日焼けした屈強なワモンやコワモンにいじめられ,
害虫として定着しきれなかったのではないだろうか.
左の大きい方が♀,右が♂.
同じく左の大きい方が♀,右が♂.
本種も雌の腹部はふっくらとしており,外見だけでも区別が付く.
2007 .12.17
ヨコズナサシガメ刺咬事例
昨日電車に乗っていると,正面に立っている女性が小さな声でなにやら困っている.
何事かと見ていると,旅行鞄の上にサシガメらしき物がはっている.
どうやらそれを見て,クモー?何これ?とやっているようだ.
どうしようか悩んだが,もしやヤニサシガメかと思い,声をかけた.
近寄るとヨコズナサシガメ幼虫とわかったが,まあ刺されはしないだろうと思い,素手で取った瞬間,やられた.
やせ我慢して手持ちのサンプルケースに収納.
何喰わぬ顔でしばらく,そのまま乗っていると,額から妙に汗が出てきた.
若い子に久しぶりに声をかけたせいか,はたまた以前オオトビサシガメにやられているので,アナフィラキシーショックか?
相手がゴキブリなら冷や汗は出ないだろうに,などいろいろ考えていたら目的地に着いたので,とっととさよならをした.
刺されて15分後の状態.
また貴重な体験ができた.
犯人.
オオトビサシガメ成虫とヨコズナサシガメ幼虫,どちらが痛いか?
私が経験したトコでは,オオトビサシガメ成虫の勝ち.
痛みは1時間程度で治まり,痕だけはまだ残っている.
2007 .12.14
ムカデに付くダニ対策
ムカデの胴節と胴節の間に付くダニは,以前も困った事としてご紹介した.
そこで,くん炭,正露丸の臭いのする商品,ヒノキの臭いのするマットを試した.
一番良かったのは,下の商品.
まだ入れてあまり時間が経過していないが,
これはダニが増えない様な気がする.
餌の食べ残しにダニがよらない.
など,意外と良い感じがする.
個体差,ダニの種類の違いにより差があると思うので,
参考までに.
飼育にあたっては,絶対逃がさない工夫として,ケージと蓋との間に
ステンメッシュの網を入れている.
この様な一般の人が嫌う,しかも危害を加える可能性のある生き物の飼育は,
絶対に逃げない,逃がさないを守って飼育しなければ行けない.
ゴキブリも同様である.
2007 .12.13
オオムカデ産卵 その後
1週間ほど前にムカデが産卵した事をお伝えしたが,予想通り卵が食べられてしまった.
残念である.
ムカデの「卵食」は抱卵している親を刺激したりすると発生すると読んだ事があり,
それが原因か,予想通り無精卵であったのか,
ナゾのまま終わってしまった.
しかし,雄と思われる小型の個体(左)とも,今のところ仲良くやっており,
今後を期待して,様子を見る事にする.
2007 .12.12
韓国のゴキブリ 2
4年ほど前に韓国の釜山に学会のため行ったとき,
確認できたゴキブリがモリチャバネゴキブリ.
海岸沿いの木立の下や,ゴミ箱の下に幼虫が多数生息していた.
しかし,最近調べていて,ある文献に辿り着いた.
それによるとBlattella nipponica Asahinatoha とは違う亜種になっていた.
翻訳してわかり次第またご報告したい.
是非,言ったときは採集して貰いたい.
また変な食べ物があり,これも是非ご賞味頂きたい.
「ゆむし」と言う海に生息する生き物らしいのだが、見た目と味は一致しない.
これを刺身で食べる.
こちらも綺麗な町で,気候はソウルよりだいぶ暖かいと思われる.
2007 .12.11
韓国の野鳥
空港から市内までの景色の中で目についたのが,枯れ木に円くついている鳥の巣.カササギの巣である.
韓国ではカラスが漢方薬として捕獲され,数が少ないらしい.
その為目立つのはこの鳥である.
本種はカラス科の中形の鳥で,白と黒のコントラストが綺麗である.
日本のハシブトカラスも何かアクセントがあれば,そしてもう少し愛想が良ければ,
駆除されなっかったのかも知れない.
2007 .12.10
韓国のゴキブリ その1
先週,仕事で韓国ソウルに行ってきた.韓国と言えば外国.
外国のゴキブリを捕まえようと意気込んで出かけたが,時期が寒すぎた.
と言うか、位置的に日本で言うところの札幌に近い気候で、
おそらく夏であっても生息しているゴキブリはヤマトゴキブリぐらいであると考えられる.
その為今回はゴキブリネタは無し.
宿泊したホテルはソウルではトップクラスのTHE SHILLA SEOUL.
見知らぬ外国人にも親切に接して頂き,大変良い思い出となった.
また,フロントの女性の方も皆綺麗で日本語が良くでき,大変助かった.
皆さんもソウルに行かれたときは,是非宿泊してみてはどうであろう.
庭を散歩したときに見つけたチャコウラナメクジ.
これぐらいしかいなかった.
建築物は綺麗で,庭も良く整備されていた.
2007 .12.6
オオムカデ産卵
以前,薬剤試験のために小笠原諸島で採集してきたオオムカデ(小笠原では30㎝にもなると聞いた)を単独飼育から広い容器に移した.
その際なんとなく♂♀と思われる個体をペアとし少し広い容器に移した.
すると翌日よりシェルター下に巣のような空間を作りはじめた.
写真右上で腹を見せているのがたぶん♂.
それから約2週間後産卵をした.
はたして交尾から2週間で産卵するのか?
それとも無精卵か?
何個産卵したのか?
産まれてくれると良いのだが.
ちなみに現在の体長は伸びて15㎝程度であるが,体節は幅があり,厚みもある.
2007 .12.5
ゴキブリ書籍 5
ゴキブリ採集をしたくなる本.
言い換えればゴキブリ採集案内書.
今年沖縄に行ったとき本書の沖縄ゴキブリ採集大作戦は非常に参考になった.
これを見に来てくれている人であれば,おそらく読んだ事はあるであろう.
ゴキブリの絵が非常に特徴を掴んで書いてあり,私もまねして書いてみたが,
全然似ていなくやめた.
著者である盛口満氏は,このほかにも普通の昆虫類や動物の骨など,
様々な物に取り組んでいるようで,その他の著書も参考になる本が沢山ある.
書籍名 : わっ、ゴキブリだ!
著者 : 盛口 満
出版社 : どうぶつ社
まだ読んでいない方は是非読んでみて下さい.
2007 .12.4
ゴキブリ飼料に発生するダニその3 ダニの交尾,卵
ケナガコナダニの交尾である.
集団で飼育が可能な生き物は,結構簡単に観察できる.
しかし,小さいので何処でも見られるという物でも無いかも知れない.
コナダニ類やチリダニ類は一般家屋内には普通に生息しており,生息数が異常に増えるとツメダニ類が繁殖し,人が刺される被害が出る.
しかし,近年ウール絨毯や藁床畳の減少により,以前に比べるとその発生は減ってきている.
近い将来,ヒトノミや人回虫のように日本では絶滅に瀕する種になる可能性もあるのでは.
下がその卵.
黒い線と線の幅が定規の1㎜である.
ダニも小さいが,卵はやはりもっと小さい.
でも,卵の格好をしているのは確認できる.
2007 .12.3
ゴキブリ飼料に発生するダニその2
フトツメダニは塵食ダニ類より動きが速く,見方を変えると落ち着きのない動き方ととる事も出来る.
大きさの比較のためケナガコナダニを餌として与えた.
食べる瞬間をとらえようと思ったが,食べてくれなかった.